成長株投資に興味ある方で、この鉄板なチャートパターンはどこかで聞いたことあるかと思います。
あの成長株投資のバイブルと言われる「オニール成長株発掘法」の著書である、オニール先生が大化け銘柄のチャートパターンから導き出した、法則性あり、信頼性の高いチャートパターンです。
王道だと?わくわくすっぞ!
カップウィズハンドルとは?
カップウィズハンドルは、取っ手付きのカップに似たようなチャートパターンのことをいいます。
綺麗なチャートパターンですね、これから詳細なポイントを見ていきましょう。
ポイント①:カップの形成期間
理想なU字型カップ
不安定なV字型カップ
カップは、7週間から65週間にかけて形成され、だいたい3-6ヶ月で完成します。
ハンドルは、1-2週間かけて形成されます。
カップの形成期間が短いと、カップの底がV字型となり、十分な調整が行われていない可能性が高く、上昇しても、すぐ反落したりして、不完全なカップができる可能性が高いのです。
カップは、ゆっくりと時間かけて、U字型になるのが重要です。
ポイント②:カップの深さ
理想なカップの深さ
深すぎるカップ
カップの頂点からカップの底までの調整幅は、12%-33%が理想です。
下落の調整幅が50%以上だと、仮にピボットポイントをブレイクアウトしたとしても、ダマシになる可能性が高いそうです。
ポイント③:上昇トレンド中のカップかどうか
上昇トレンド中のカップ
下降トレンド中のカップ
カップは、必ず上昇トレンド中に形成されるべきであって、最初の上昇トレンドで、株価か最低30%上昇したかどうかを確認する必要がある。
ポイント④:ハンドルについて
理想なハンドル
不完全なハンドル
ハンドルが必ず形成されるとは限らないが、形成された場合、上昇する確率が高くなる。
ハンドルは、形成されたカップの上半分で形成され、なおかつ、10週移動平均線の上にいる必要があります。
ハンドルの調整幅は、強気相場で8-12%、弱気相場で20-30%が妥当です。
ポイント⑤:ピボットポイント
出来高が伴うブレイクアウト
出来高が伴わないブレイクアウト
カップウィズハンドルのピボットポイントは、ハンドルの高値となります。
ピボットポイントをブレイクアウトした際の出来高は、通常時よりも50%以上増えていることが望ましいです。
色々条件を満たさないと、有効なカップウィズハンドルじゃないんだね!
なぜカップウィズハンドル形成できたら上がりやすいのか?
チャートパターンは市場心理を表したものなので、どのようにカップウィズハンドルが形成されたかを解説します。
ゾーン①:しゃー!買いだ!買い!
その銘柄のサプライズ決算や様々な憶測で買いが集中し、価格がどんどん上昇します。
この時、市場は買いムードに包まれ、機関投資家、短期筋や個人投資家、様々な市場参加者が参入してきます。
このゾーンで買った人たちは、現在含み益がどんどん増えている状態です。
ゾーン②:やばい!下がり始めた!
価格が一定の水準まで上がると、機関投資家は手持ちのポジションを利確します。
機関投資家が売ることによって、価格が下がり始めるが、ゾーン①の買い買いムードがまだ残っていて、この上昇気流に乗りたいために、引き続き個人投資家が買い支えるが、やがて、機関投資家の売りに耐えきれず、価格がどんどん下がります。
ゾーン①で買った短期筋や個人投資家は、この状況を見て、焦って利益確定をします。また、ゾーン②で買い支えた個人投資家も損切します。さらに、下落を狙った短期筋のショート組も参入し、価格は雪崩のように崩れていきます。
ゾーン③:安く仕入
価格が一定水準まで下がると、機関投資家は再度自分らのポジションを建てます。安くなった株価を大量に仕入れ、次の上昇に向けの準備をします。
それによって、ゾーン②でパニック売りする個人投資家や短期筋を時間かけて吸収し、カップの底のU字型になります。
ゾーン④:試し上げ
機関投資家が一定の株を吸収すると、今度は試し上げをします。彼らは株価を吊り上げることで、ゾーン①とゾーン②で損切できていない個人投資家から株を再度吸収するためです。
株価がじわじわと上がると、今度は底で試し買いする個人投資家や短期筋が現れます。
ゾーン⑤:最後の振り落とし
損切できていない個人投資家は、株価が上がるにつれ、手持ちのポジションの損がどんどん減っていき、建値あたりで決済を試みます。
底買いに成功した個人投資家や短期筋も、一定の含み益を確保するため、手持ちのポジションを売ろうと試みます。
機関投資家は、この売り出しを吸収し、最終ブレイクアウトに向けて準備をします。
ゾーン⑥:ブレイクアウト
ゾーン⑤で売りが枯れると、機関投資家の買いで一気に上昇します。
出来高を伴う上昇でカップウィズハンドルが形成されます。カップウィズハンドルのチャートパターンは非常に有名なので、そのパターンはが形成されると、今度は多くの個人投資家や短期筋が買いに来るので、さらに一段と上昇します。
チャートパターンは形だけではなく、その背景や市場心理等も研究すると、より一層理解が深まると思います。
まとめ
カップウィズハンドルはオニール先生が長年研究して導き出した成長株投資の鉄板なエントリーパターンです。ぜひ理解を深めて、自分の武器にしましょう!
オニール先生は、カップウィズハンドル以外にも、「CAN-SLIM」という成長株投資のバイブル的手法を生み出しています。興味ある方は、ぜひ「オニール成長株発掘法」をご確認ください。
他の有名なチャートパターンや銘柄スクリーニングはこちらをご覧ください。
コメント